減量 7

検索してみたら最後に減量記事を書いたのが3月28日「減量 6」であった。その3月の平均体重が56.6kg、そして今、53.38kgである。1月の平均が60.05だから平均で6.67kgの減量になっている。現在この体重を維持している。


先日のPCA乗鞍2011で「減量というか体重管理は生き方だ!」のような話しをした。けっこう興味を持ってくれる人がいたので、どうして体重管理が生き方なのかを書いてみようと思う。


健常者で体重が増えるのは、その人が、たいてい適量以上のものを食べているからだと思う。3食たべて、10時と3時のおやつをたべて、夜食をたべて、ネットを見ながら、お菓子をポリポリたべて・・・


3食にしても、例えば昼に外食すると、量的にかなりのボリュームになる。それに3時のおやつを加え、お腹がすき切らないうちに夕食になり、朝起きて何となく胃に消化されずに残った感じを持ちながら朝食になる。これを四六時中やっていると、太るにきまっている。


何かでこの連鎖を切らなければならない。そのためには、食べないことへの我慢や忍耐も必要だが、それ以上に重要なのが効果的な仕掛けだ。そこで、ボクの場合は記録とお金の節約という仕掛けを作った。


毎日朝食前に測定する体重をエクセルに記録している。その記録もすでに11ヶ月目に入ったが、まだ、飽きない(笑。)小遣い帳(エクセル)もつけている。体重もお金も両方、おもしろい!昼食でを外食したり夜の飲み会が多いとかなりの量たべる。そうすると体重は増えるしお金の減りも早い。一方、外食を減らしたり夜の機会も勇気をもって減らせば、当然、体重にも効果的だし、小遣いの減りは少なくなる。つまり、体重管理〜節約なのだ。今のお気に入りは、セブンイレブンのおにぎりとおでん、それとからあげ棒。全部で375円、とても安い(笑。)


こんな生活をずっと続けている。3月の地震以来よく歩くようにはなったが、それほど運動をしているわけではない。それでも、自分にとって気持ち的にも肉体的にも、とても居心地のいい体重をキープしている。


減量は、目標達成のプロセスである。プロセスなので目標達成に至るまでの、やり方、つまり生活の仕方が、達成の可否に大きく影響する。ビジネスではMBOであるが、ドラッカーが言った、MBO and Self-controlが重要である。つまり、自己(self)をある程度、コントロールしながら、プロセスをすすめることがたいへん重要なのである。


自己(self)をコントロールしている、という感覚のことを"a sense of agency"という。日本語にすると、自己統制感覚とでもいおうか。サニー・ハンセンはこれを"self-sufficiency:自己充足"といった。減量(体重管理)には、この"sense of agency"ないしは"self-sufficiency"の感覚がひじょうに重要なのだ。


この感覚はまた、empowerment(エンパワメント)につながる。それは、自分自身が知識やスキル等のパワーを獲得しながら、それなりの影響を自分の人生に与えていくプロセスのことを意味し、そのとき、人は自己統制感や自己充足感を持っている。つまり、体重管理しているわたしは、エンパワーされた状態にある、ということができるのである。


ところで、上述した太る連鎖は、いわゆる「嗜癖」であると捉えることができる。「嗜癖:addiction」というと、アルコールや薬物のことを想いうかべるが、体重増加にいたる連鎖は、立派な「嗜癖」である。いわば食べもの「嗜癖!」つまり、太る連鎖から脱却するということは、食べもの「嗜癖」からの脱却ということに言い換えられる。


現代社会は「嗜癖」だらけ、ボクも含めてほとんどの人が何かの「嗜癖」に陥っているといわれている。気づかないだけなのだ。アン・ウィルソン・シェフはこれを「嗜癖する社会」「嗜癖システム」と呼んだ。


ある「嗜癖プロセス」から脱却するには、何らかのセラピーが必要である。カウンセリング、フォーカシング、MBTI、認知行動療法、ストレス・コーピング、自助グループ、セラピーではないが、アレクサンダー・テクニーク・・・そういった療法を使ったサポートが大なり小なり必要だ。


・・・とここまで来ると、単にたべるのを減らせばいいと思っていた減量が、実は、自己統制感覚の獲得であり、自己充足感の獲得であり、「嗜癖」からの脱却であり、様々な技法の助けを借りながらすすめていく、一大プロジェクトになってしまうのだ!自分の人生をどう生きるか?自分の人生の質をどう高めるか?そんなところに行きつくのである。つまり、生き方の問題なのである。


うぅ〜ん、大層な問題である。さぞかしたいへんだろう・・・と思うが、実はそうではない。単純なのだ。食べる量を管理し、それにともなう節約をし、記録をつけ、淡々と続ければいいのである。しかし、その裏には、人生の一大プロジェクトが隠されているのである。


体重管理は生き方の問題だ、というのが今のボクの大きな関心事である。


乗鞍高原散策路に会ったおもしろい形の木


快晴!白樺に囲まれた散策路