家族の描き方 2

8月30日(火)のNHKドラマ「胡桃の部屋」の最終回は、当日夜用事があったのでBRに録画して昨日見終えた。


何だか、ハッピーエンド風。破滅や悲劇で終わるとは思わなかったが、うぅ〜ん、ちょっと肩すかし。


リストラされて家出した父親は、妻と(陰で)よりを戻し、しかし脳溢血で倒れ寝たきり植物人間状態に・・・


それを機に、登場人物(妻、長女、次女(主人公)、三女、長男、夫と同棲の女性)が、抑圧していた感情を吐き出し、本当は今が幸せであることに気づいて行った。そして、主体的に行動し始めた。


妻は家を売って借金を返済する。長女は浮気していた夫を許し、再び(一見幸せそうな)家族を取り戻す。次女(主人公)は家を出て、仕事に集中する。三女は、彼氏と結婚。長男は大学卒業後就職し、バリバリ働く。女性は、別れた息子に会い、区切りをつけおでん屋に精を出す。


でも、やはり、うぅ〜〜〜〜ん、月並みだなぁ(笑。)昭和の家族像であり、昭和の世相を反映しているなぁ・・・男性社会のシステム・・・


えらそうにいえば、その社会(男性システム)に生きているかぎり、またどこかで、似たような出来事に出合うのは必定。システムを変えないかぎりは・・・


じゃぁ、どう終わればよかったか・・・それはむずかしい。ドラマとしては、こういう終わり方は、いやな感じが残らないという点でOK。現実的には、ちょっと軽くて楽観的すぎる。


そうか、キャリア・プランニング、ライフ・プランニングが足りないのだ。登場人物たちが、これからの仕事人生、全人生をどのように生きたいのか、生きようとするのか、どんな家族をつくるのか、仕事の中にどんな意味を見出すのか、修羅場体験から何を学んだか、それが今後の人生にどう影響するのかしないのか・・・そんなことを何気なく描いて欲しかったな・・・(笑。)


しばらく時間がたった後、家族が集まってそれぞれの体験を話し、それを聴いて相手をさらに理解し、また自分のことを考えて・・・そんなシーンがあるとおもしろかっただろうな・・・そして、絆が一層強まるのだろう。


ちなみに、植物人間になった父親は、はたして、犠牲者なのか、悲劇のヒーローなのか、それとも本人は本望だったのか、意見が分かれるところですね。でも、奥さん、介護が大変だろうな・・・