spirituality

Sunny Hansenや嗜癖、そしてfocusingの本を読むようになって、最近、spiritualityに関心が出てきた。


spiritualityには、精神性あるいは霊性という訳語を当てる。この言葉に触れたとき、何となく宗教ぽくって、そして、何々霊が出てきて、何となく人間界から現実離れしているような感じを受け、イヤだな・・・と思った。


しかし、その意味するところ知るにつけ、だんだんとこの言葉が含意するものを“実感”し、今、私たちに必要なのは、spiritualityの回復なのだ、と確信するようになってきた。spiritualityは実に人間的だ。人間そのものといってもいいかもしれない。そして、spiritualityへの手がかりが知りたいと思うようになった。


spiritualであることは、holisticであることだ。holisticであるということは、分断・細分化・還元された個ではなく、全体的な一個である、という感覚だ。こころとからだはつながっているとか、両者合わせてself(自己)であるとか、一人は一個の宇宙であるとか、そんな感覚である。


ボクが知っているspiritualityへの入り口は、focusingであり、alexander techniqueであり、キャリアやライフ・プランニングについて、統合的にアプローチしたり、嗜癖からの回復に取り組んだりすることである。


ある時、以下の文章にであった。たまたま、bio-spiritualityという原書を読んだのだが、その著者の言葉が引用されていた。


The sense of appreciation and gratitude is one of the richest human
feelings. Peter Campbell and Ed McMahon, authors of Bio-spirituality:
Focusing As a Way to Grow, have wisely pointed out that if there were any way to measure spiritual growth, it would be according to our ability to experience gratitude.

This sense of gratitude entails appreciating how we have been kindly touched by another person or event. Developing a sense of gratitude as an outcome of Focusing thus reflects an appreciation for something greater than our usual sense of self, through which we may receive guidance, support, or inspiration.


もしも、spiritual(霊的)な成長を測る方法があるとするならば、それは、「深く感謝する(gratitude)」体験を持てる力に依っている、要は、感謝して生きなさい、ということなのだ。


昨年末のあるセッションで、感謝の気持ちを感じた、というお話しをされた方がいた。細かいことは省略するが、そのときボクは、「感謝すること」が内包するパワーを感じた。「感謝」のこころには、その人を前へ動かすエネルギーがある。そんな力強さを感じた。


この体験と上記引用のgratitude、そして、spiritualityがつながった。そうか、「感謝すること」はspiritualityへの入り口なのだな。。。と


最近、もうかなりの人が気づいているが・・・だんだんと、あたりまえのことがあたりまえで無くなってきている。


あたりまえに食べていたものが食べられなくなった、あたりまえに使っていたエネルギーが使えなくなった、あたりまえに通勤していた職場がある日無くなった・・・


食べもの、エネルギー、仕事、愛、その他、不足しているわけではないと思う。しかし、そのようなものを、私たちは、もしかしたら、嗜癖的に享受し、それが与えられ手に入るることがあたりまえ、と勘違いしていたのではないだろうか。


嗜癖する社会に生き、ほとんどすべての人が何らかの物質、プロセス、関係に嗜癖し、それがあたりまえの日常だと思っている。それが、今、どうやら、あたりまえで無くなってきているのだ。そうそう、嗜癖する対象が、無くなってきているのだ。私たちは、それを我慢しきれない。


大きくいえばspiritualityの回復、日常でいえば、感謝するこころ、感謝しながら日々生きること、そんなところから、再び始めるのかなぁ・・・と思う。


そう考えると、dietの神髄は「感謝するこころ」である。必要な食べものを、必要な量だけいただく。そこに、感謝の気持ちが生まれる。それは、とりもなおさず、spiritualityの回復なのだ。


ダイエット(減量)が今度は、spiritualityの回復になってしまった。楽しいですね(笑。)