解消と解決

今、読んでいるBio-Spirituality(フォーカシングの本)に、resolutionとsolutionという言葉が出てきて、両者の違いが説明してあった。日本語で言うと、前者が解消で後者が解決である。よって、解消と解決の違い、ということなのである。


で、この二つの言葉の頭にはある接頭語がついていて、それが「問題」である。つまり、問題の解消、あるいは、問題の解決、とつなげるわけだ。じゃぁ、問題の解消と解決は何がどう違う?


わかるようでなかなかうまく説明できない。。。


わからないのでフィーリングで感じてみよう。解消・・・スッキリ、さっぱりする。解決・・・つかれた、苦労した、やっとできた、やった、解決はしたけれども、何だか・・・


フォーカシングはresolutionへのアプローチであり、solutionを与えるものではない。うん、これはよくわかるぞ!


フォーカシングでは、いわゆるネガティブなことをフェルトセンスとして取り組んでいる中で、それ自体に暗在する意味が、思ってもみなかったような意味(felt-meaning)にシフトして行くということが起きる。ネガティブなフィーリングが、一種の驚きを伴った、まったく新しい可能性を持った意味に変わっていく・・・それを以って、resolutionといっているのだろう。felt-shiftである。


一方、solutionは頭で考える。思考である。Thinkingである。それをつかさどるのが、mind、である。英語のmindは心ではない。思考である。思考だから、logicalであり、linear thinkingであり、analyticであり、cause and effectである。


あっ、そうそう、会社では、問題を解決すれば成果として認められ査定が上がるが、解消しても、感謝はされるだけで業績と認められるのははむずかしいな(笑。)


うぅ〜ん、そう考えると、resolutionとsolution、ずいぶん違うな!


先日、reflectingの勉強会で、主催者がその説明に、reflecting approachは問題を解決するのではなく解消するのだ、という話しをされた。おぉなるほど、そういうことなのか!確かに、reflecting approachには、表面的にはまったく違うが、質的に、focusingと共通するところがあると、内心思っていた。reflecting approachはナラティブである。


で、何がいいたいかというと、resolutionを求めるアプローチは、holisticでspiritualなのである。solutionを求めるアプローチは、linear, logical, analytic, reductionist, mechanicなのである。


そこで、嗜癖のことを思い出すと、その回復には、そのsolutionを求めるのではなく、resolutionをめざす必要があるのだ。だとすると、focusingはもちろんのこと、self-groupの中でのreflecting approach等、回復プロセスに活用できそうな気がするのである。


最近、こんな方面に関心が出てきて、いつも考えている。。。